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AZUReLY BLUE SIDeのブログ。基本的に雑多。
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KOU
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文芸サークル・AZUReLY BLUE SIDeの中の人。
基本的にオタク。小説・音楽・アニメが好物。
自己紹介等はiddyにまとめているので、参考までにどうぞ。

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物書きなのに、「内容が音楽の話しかない」と評判の私のブログですが、たまには小説の感想でも。

星海大戦/元長柾木



あらすじ
男と男と男の誇りと天才が、星の海を舞台にぶつかり合う!!

突如現れた謎の存在、《敵》に地球圏を奪われた人類は木星(ユニオン)と土星(クラスタ)に分かれ、なかば儀式化した戦争状態を続けていた――九重有嗣、クラウディオ・チェルヴォ、マクシミリアン・ルメルシェ、彼ら三人の若き天才軍人が現れるまでは……。
元長柾木が渾身の力で新時代を切り開く、これぞスペースオペラ。星海社SFムーブメントの火蓋は、今まさに切って落とされた。


元長さんの最新作です。「未来にキスを」とかで有名なシナリオライターさん。birthday eveやKiss the Futureは名曲ですね。

さて、本作ですが、その名のとおりのスペースオペラです。スペースオペラですが、あらすじのように壮大ではない……。

いや、それは正確には正しくないですね。壮大になる前に、物語が終わった感じ。起承転結の起の部分のさらに起見たいな感じ。設定だけはすごく壮大です。

続きが前提だとしても、もうちょっと内容はあってもよかったのでは……と思います。少し残念。

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448873801Xぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S> (創元SF文庫)
大森 望
東京創元社 2010-10-28

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4488738028逃げゆく物語の話 ゼロ年代日本SFベスト集成<F> (創元SF文庫)
大森 望
東京創元社 2010-10-28

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ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S>
逃げゆく物語の話 ゼロ年代日本SFベスト集成<F>

を読みました。

ゼロ年代のSFの短編集。Sの方がハードSF、Fの方が「すこし・ふしぎ」系の作品集です。

収録作品

●ぼくの、マシン

野尻抱介「大風呂敷と蜘蛛の糸」
小川一水「幸せになる箱庭」
上遠野浩平「鉄仮面をめぐる論議」
田中啓文「嘔吐した宇宙飛行士」
菅 浩江「五人姉妹」
上田早夕里「魚舟・獣舟」
桜庭一樹「A」
飛 浩隆「ラギッド・ガール」
円城 塔「Yedo」
伊藤計劃+新間大悟「A.T.D Automatic Death■ EPISODE:0 NO DISTANCE, BUT INTERFACE」
神林長平「ぼくの、マシン」


●逃げゆく物語の話

恩田 陸「夕飯は七時」
三崎亜記「彼女の痕跡展」
乙 一「陽だまりの詩」
古橋秀之「ある日、爆弾がおちてきて」
森岡浩之「光の王」
山本 弘「闇が落ちる前に、もう一度」
冲方 丁「マルドゥック・スクランブル“-200”」
石黒達昌「冬至草」
津原泰水「延長コード」
北野勇作「第二箱船荘の悲劇」
小林泰三「予め決定されている明日」
牧野 修「逃げゆく物語の話」

こうしてみると、作家陣すごく豪華。あたりまえか。

全体的には、Sの方が面白かったですね。というか、飛浩隆のラギッド・ガールがいる時点で勝負にならない気はしなくもない。
(もっとも僕が飛浩隆で一番好きなのは「象られた力」ですが)
円城塔は、Yedoも悪くないけれど、やっぱりInfinityかFreudでしょう。ユグドラシルたん萌えなので、Deamonあたりでもいい。
この中では上遠野が一番面白くなかったなぁ。

Fの方は、「予め決定されている明日」と「逃げゆく物語の話」が好み。「予め~」は噂を聞いたことがあったけど、それと相違ない面白さ。
冲方は安定。「第二箱船荘の悲劇」のセンスは嫌いじゃない。

そんな感じ。久しぶりに本の感想書いたな。感想にもなってないけれど。

次はディスコ探偵水曜日を読むよ。きことわとか苦役列車とか謎解きはディナーの後であたりも読むよ。読むんだからね!

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文芸サークルのくせに小説の話題が出ないことで有名な当ブログですが、久しぶりに小説感想でも。

ちなみに、日常的に読書してるんだからね!

404874075Xふたりの距離の概算
米澤 穂信
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-06-26

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春を迎え、奉太郎たち古典部に新入生・大日向友子が仮入部することに。だが彼女は本入部直前、急に辞めると告げてきた。入部締切日のマラソン大会で、奉太郎は長距離を走りながら新入生の心変わりの真相を推理する!(Amazonより引用)


古典部シリーズ最新作。二年生になったほーたろーさんたちの物語。

後輩の入部しない理由を推理する……という古典部シリーズらしい作品。

基本的にマラソン大会に参加しながらの推理なので、展開自体はそれほどなく。氷菓、愚者のエンドロール、クドリャフカの順番よりは物語として落ち着いています。その分、オチも落ち着いていますが。

今回の推理は流石に無理がある、というか無理やりなところがあったかなぁと。えるさんのあたりとか。


続いてもう一冊。

4488017657折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
米澤 穂信
東京創元社 2010-11-27

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ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。
自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、「走狗(ミニオン)」候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年――そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?
現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!(Amazonより引用)


紹介文を見た瞬間、「これなんてうみねこ?」と思ったのは内緒。つまり、どう見ても魔術でしか殺せないのにその手法を推理する……という内容。実際は、「誰かが魔法をかけて操られているので、誰が魔法をかけられているか推理する」というもの。

真相も或る程度予想がついて、ううむ……という感じ。デーン人が攻めてくるところはそこそこ読み応えがありましたが、それも短い。

ちょこっと残念な感じですねぇ。

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4047267252“文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫)
野村 美月 竹岡 美穂
エンターブレイン 2010-08-30

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文学少女の外伝シリーズ最新巻にして最終巻。ついにテーマとして、夏目漱石の「こころ」が扱われます。

前巻の最後で、菜乃の目の前で心葉とキスをしていた親友の瞳。そして冷たく言い放ちます。「わかったでしょう……邪魔よ」

今巻で、その瞳の真意が発覚します。

文学少女らしい、登場人物の気持ちの錯綜があります。文学少女の登場人物は得てして病みがちなのですが、今回も多分にもれず。

今作では、「青空に似ている」が後半のキーワードになってきます。先輩として成長した心葉の勇姿は必見です。

また、三年の心葉はこの巻で卒業します。彼に恋する菜乃の気持ちは……?

本編最終巻「神に臨む作家」には及びませんが、文学少女シリーズの中でも上位に入ると思います。おすすめ。

しかし、心葉はモテモテだなぁw





「ようこそ、新しい生活」

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4167773708インシテミル (文春文庫)
米澤 穂信
文藝春秋 2010-06-10

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また久しぶりの小説感想になってしまった……!

文庫化したので再読です。

小市民シリーズや古典部シリーズなど、青春日常系ミステリがメインだった米澤さんが初めてガジェット(クローズドサークル)を用いたミステリを書いた作品です。これ以降、儚い羊たちの祝宴や追想五断章など、新しいミステリの形を書きはじめたことを考えると、やはり米澤さんの分岐点になったのでしょう。

メタミステリとして非常に面白いと思います。作中では既存のミステリのネタ(「そして誰もいなくなった」の12個のインディアン人形が典型的な例)が使われていて、それがきちんと言及されています。トリックの一部(?)にもなったりね。

ミステリに「淫してみる」。その題どおりの作品です。

今度映画化もされるので、是非読んでみてください。おすすめ。

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